「圭、ありがと」



「おう」




バスに戻ると圭が退屈そうに携帯をいじっていた。



……が。




「なぁ、見てこれ!
ぷにぷに!」




俺と席を変わるために立ち上がった時、圭が凛の頬をつついた。




「触んなバーカ」



「って!!
代わってやったのになんだよその態度は!」



「ハイハイありがとう」




凛の頬をつついていた圭の手をバチン!と叩いて、



凛の隣に座った。




「……ほんと幸せそうな顔して寝てんな」



「たしかに。
でも、悠里も幸せそうな顔してるぞ」