矢代くんの本気の恋





行きのバスをおりたとき、



杉浦が凛に対して『微笑ましかった』と言ってたが…



その原因は…。




「吉川さん、
矢代くんの肩に頭乗せて、
話しかけても起きないくらい、気持ち良さそうに寝てたものね」




隣の凛には聞こえないように、コソッとそう言ってきた。



もうやだ杉浦……。コイツ絶対俺の気持ち知ってんだろ……。



あーくそ。コイツ絶対面白がってるだろ。




「それは……杉浦が肩貸せばいいだろ!」



「だって吉川さん、肩貸そうか?って言っても断るんだもの。
これは、矢代くんの役目でしょ?」




てことでハイ交代、と言って、荷物を持って後ろの方に座っている圭の隣へ行ってしまった。



隣がいなくなったことに気付いて、凛が目を擦った。




「あれ……杉浦さん……?」



「席変わった。
俺がここに座るから」



「あ……悠里くんだぁ……」




眠そう、というか、



もうすでにちょっと寝ていたのか、寝ぼけた様子の凛。



寝ぼけてるからか、ふにゃりと緩く笑った凛に



俺の心臓が反応しないわけがなかった。