……らしい?



ん?




「誰か言ってたの?」



「え。美音が」



「え、美音と話したの?」



「あ。
言わない方がよかったか」




悪びれる様子もなく、



ふぁ~っと欠伸をする。



美音…悠里くんと話したんだ?



もしかして



私を想って、悠里くんに話しかけたのを怒ったんじゃなくて



悠里くんを想ってた…?



だから、私のことが気に入らなかったの…?




「……」



「……なーに泣きそうになってんだよ」



「……うん」



「いや、うんって……」