ーーー6月中旬

正樹「今年のプレゼント、何にしようかな〜」

昼休み、自分の机で昼食を食べながら、教室からの景色を眺めて、そんなことを呟いた。

「プレゼント?」

目の前で一緒に昼食を食べていた俺の親友、高野 陽太(コウノ ヨウタ)が聞いてきた。



(回想)

普通、彼女がいたら、彼女と食べるはずの昼食をなんで親友と食べてるのか。

それは、彼女が嫌がるから。

付き合ってすぐに理由を聞いてみたものの、

「、、、、、、、嫌なの。」

ハッキリ言われた。

詳しい理由がわからなくても、ここまでハッキリ言われたらどうしようもない。

せっかく告白してOKもらったんだ。

終わらせたくない。

理由があるなら、これから少しずつ知ればいい、と簡単な気持ちでいる。


まだ何も知らないのにな〜(ため息)



(現在)

正樹「ああ。美鈴の誕生日がもうすぐなんだ。」

陽太「いつだよ?」

正樹「6月30日」

陽太「へえ〜、、、で?」

正樹「いや、だから、美鈴に何あげようかな〜って考えてんだよッ!」

陽太「ふ〜ん、、、。手伝ってやろうか?」

正樹「は?」

陽太「だから、プレゼント決めるの。」

正樹「ああ〜、、、


いいよ。自分で考えたいし。」

陽太「そっか。」

正樹「サンキューな。」

陽太「おう。」



こんな会話でも簡単に、遠慮なく話せるのは、こいつだけなんだよな〜。

だから、こいつには、全部っていうくらい自分の事話してる。

美鈴のことも。


信頼してる。




まあ、陽太のことは置いておいて、


今度こそ、あいつを笑わせたい。

あいつの笑った顔がみたい。



5月初めにした1年記念日でも、全然笑わなかった。

最低でも微笑む程度。

本当に美鈴の笑い声なんか聞いたことがない。


、、、、、




マジで、俺、なんかした?