「そんな理由で友達になるなら、拒否するが」

「あはー♪冗談だよー!そんな訳ないじゃん。ていうか別に坊っちゃまのお家行きたいわけじゃないしぃ」


そんな酷い奴ではないのは分かってる。

こいつが俺の家に来たがるのは、ただ高級菓子が食いたいだけだ。


「おーいお前ら!さっきの銃弾で窓ガラス割れたから、授業一時停止して掃除するぞ!」


先生が箒片手に号令をかけた。


「あれ?皆、あまり驚かないのですね。銃弾が飛んできたというのに」

「これが最初じゃないからな。俺が学校来る度に起こる。ガラスが割れたのも、何回もあった」

「えぇ……?!」

「だから、あまり頻繁に来たくはないんだが……」

「……」

「さ、俺達も片付け手伝うぞ。原因は唐沢財閥の息子である俺だからな」


迷惑かけたくないから、来たくないんだがな。

罪悪感の溜息を吐きながら、俺と市木も掃除に参加した。