次は、何をすれば頭を撫でてくれるの?

何をすれば、褒めてくれる?

期待に満ちた目で、私はワクワクしながら答えを待った。


「そうですねぇ……では、勉強熱心な小紺ちゃんに、特別テストを出しちゃいます!」


先生は人差し指を立て、茶目っ気たっぷりにウインクを飛ばした。


「えー?テストー?」


テストかぁ。

テストより、先生の話を聞きたいのに。


「今まで先生が教えた事を、嫌いな人にやってください!それがテストです」


嫌いな人……嫌いな人……

やっぱりあの女だ。

一応、私の母。

認めたくないけど。


「分かりました」

「よろしい。……あの、小紺さん。実は、本当は私の授業はそれでおしまいなんですけど……もっと学びたいですか?」

「え?!」


終わり?!

嘘。やだよ。