私のご主人様Ⅲ


『…私が怪我したら、問い詰められる。リスクを増やさないで』

「…てめぇ、分かってねぇな。お前は、俺に助けられる側だろうが。指図してんじゃねぇよ」

『別に、助けなんか求めてない』

「あ?」

『話を持ちかけてきたのはあなたの方。私からじゃない』

「この屁理屈女…」

舛田はイライラを抑えながらも、その目は今にも私を殺そうとする殺意に満ちている。

それでも、彼のお望み通りの情報を打ち込んで渡すと、その怒りはいくらか静まった。

「ッチ、めんどくせぇことしやがる」

「…」

ケータイが仕舞われる。それが終わりの合図だ。

教室戻ろう…。背を向け、準備室のドアに手を伸ばす。

だけど、その手を止めるようにドアに押さえ付けられてしまう。

「待ちなよ。最近、デマばっかり流す悪い子には、お仕置き。しなくちゃね?」

「ッ!?」