「っうう…」
「琴音言うまで続ける。悲鳴を上げようが、誰も助けに来ねぇ。言うなら早く言っちまえ」
琴音の瞳が黒ずんでいく。
現実を直視しないようにしようってのか。…させねぇ。
「っあく…」
「逃げさせねぇよ」
髪を鷲掴みにして引き上げる。痛みで我にかえったのか、琴音の瞳に光が戻る。
再び手を動かせば琴音の瞳に影が走る。
逃げさせねぇよう痛みを与えながら徐々に服を脱がしていく。
抵抗するように身をよじる琴音だが、あまりに非力で簡単に押さえ込めた。
「…やだ、やだ、やだ…………」
「…」
「…お坊っちゃま、やめて…」
だが、徐々に痛みは琴音を引き戻さなくなっていく。
俺を見つめながらも、その目は明らかに違う誰かを写し始めている。


