死神執事と、トラブルメーカーな私の話

「どうしたの?いつもとは違うのね」


いつもなら哨が何を言っても冷たくあしらい、自分で動けと言って、ハロス自身が執事として動くことなどほとんどない。

それどころか皮肉のない普通の会話をすることさえ珍しいのに。


なのにハロスがおかしいことを言っている。

まだ夢心地のせいか、気分がほわほわして暖かい。

胸の奥がくすぐったい。


「・・・大丈夫、麻酔はしなくていいわ。・・・ここにいて」


足は痛いが、それよりハロスにここにいて欲しかった。

その方が、なんだか落ち着く。