死神執事と、トラブルメーカーな私の話

「・・・・・・ごめんなさい」



吐息に紛れて謝罪の言葉が溢れた。

別に謝ってほしいわけじゃない。ただ理由を聞きたかっただけだ。

そう伝えようと口を開きかけたハロスより先に、哨の唇が動いた。


「ごめんなさい。
ごめん、なさい・・・・・・・・謝るから、だから・・・、もう・・・・・・」

「・・・・・・哨?」

うわ言のように繰り返される言葉と、怯えるように絞られた声音。

不審に思って顔を覗き込めば、いつもまっすぐに見つめてくる目は、どこか違うところを見ていた。