「そう言えば、私が赤面して自分でレモンティーを作ると思った? 

ーーーー作るわけないでしょ。よろしく」

私は眉一つ動かさずそう言うと、目の前の死神に笑みを浮かべた。

「なんだ、人間の女なら効くと思ったのに」

そう言う死神も涼しげに笑うと、身を翻して部屋から出て行った。




「ーーーーまったく」


扉が閉まる音を確認して、私はため息をつく。

心臓に悪いったらないわ。