「喉、乾いたわ。冷たいレモンティーをちょうだい」

「・・・・・・あんたさ、自分のことぐらい自分でやろうとか思わないわけ?」

扉の横に立ったままのハロスは冷めた目で私を見る。

「執事がいるのよ?思うわけないでしょ」

「ふうん。自分でできることを執事にやらせるんだ」
 
「そうよ」

「じゃあさ」

不意にハロスは私が座っている椅子の横に立ち、私の顔を覗き込んだ。

黒く艶やかな髪が頬をかすめる。




「あんたの風呂も、俺が手伝うってこと?」