死神執事と、トラブルメーカーな私の話

ハロスは昨日の夜、話していた途中で哨の様子がおかしくなったことを思い出していた。

一昨日の放課後、哨が靴の中の画鋲で傷ついた時、痛いと一声言えばよかったのに。

そうハロスが言い、しかし哨はそんなことで騒ぎになったら家の名誉に傷がつくといった。得をする人なんていないから、だから、黙っている方がいいと。

それが哨の本音に思えなくて、だからそれはあんたの本心かと問うた後、哨の様子がおかしくなったことを、彼女自身は覚えているのだろうか。


「ーー昨日、・・・話してたわよね、あなたと」


「・・・寝る直前のことは?」


「寝る、直前・・・待って、私、昨日・・・」


何か思い出したらしい哨の横顔が張りつめる。