朝起きるのは辛い。

とても辛い。

心地よい眠りから自ら抜け出すことなんて、哨にとってみれば不可能に近い。


ふわふわのベッド。

まどろむ意識。

朝日の眩しさ。

廊下から聞こえる使用人達の足音。


すべてが心地よく、気持ち良い。

そんな中。




耳元で、その邪魔をする悪魔の声が聞こえた。

「お嬢様、朝ですよ」