「その日さぁ、私バイト入ってるんだよね」

「行きたいの?」

ニマニマしてる花音に聞く。

バイトサボる気?

またおばさんに怒られるようなことを…

「そう!行きたいのはやまやまなんだけど、
私行っても食べ物ばっかだから少し買ってきて欲しいなって…」

……まじか。

サボらないのは偉い。いやそれは普通なんだけど。

私行く気なかったんだけどなぁ…

「私行く予定ないんだけど…」

「そこを何とか!
私屋台の焼きそば食べたい……」

きっと焼きそばを想像しながら言ってるんだろう、花音はとても幸せそうだ。

「でも、バイトなら買ってきても冷めちゃうよ?」

「家に届けてくれればいいから!ね?お願い」


パンっと手を合わせてる花音。


「しょうがないなぁ……」

焼きそば買うだけだからね。

それ以外は知らないよ。

「ありがとう!!優衣!!」

花音はそう言って嬉しそうに笑った。


お祭りかぁ。


人多いのかなぁ…