「思いだした?」
「あぁ……
でもなんで楓が?」
「なんでって、転校してきたの!
楓またここに戻ってきたんだよ」
かわいい……
まさにアイドルって言う感じの。
小柄で華奢。
胸までの黒髪は綺麗にウェーブされていて小顔だ。
「紫藤……」
花音が駿くんの服を引っ張る。
「あぁ、ごめん2人とも。
先に行ってて!」
「わ、わかった」
「うん」
私と花音は駿くんにそう言われて先に行くしかなかった。
誰だろうな……
でも転校してきたって言ってた。
この時期に転校?
おかしな話だ。
……後輩とか?
「あの子誰だろうね?
すごい可愛かったけど…」
「うん……」
「あ、でも優衣の方がかわいいよ!」
「あはは……そんなことないよ」
花音と疑問を抱きながら私たちは半日を終えた。
今日の学校は始業式だけだったからね。
私は隼のクラスへ。
今日は花音も一緒。
それに花音は朝の子が気になって仕方が無いみたい。