〝事故です!高校生くらいな子供が2人…〟


女性が話す声…

薄らと目を開ける…

前に見た景色と違う…

あの時は、中山さんが私に声を掛けていた

今、目の前には血まみれの中山さんが

倒れている…


〝男の子は、意識がありませんが
女の子は、今、目を開けてます!
名前言える?〟


ズキンッ


頭痛がして目を閉じる




再び目を開けると…

辺りは、真っ昼間



「ここどこ…?」


頭が痛い…


ゴソゴソと起き上がる



「あら!?おはよう!」



明るく声を掛けて来たおまささん
原田さんには、勿体ない奥様


「原田さん家!?」


「そうよ サクタさん、3日も寝たきりで
心配したのよ!」


「すみませんでした!帰ります!!」


「いいじゃない!ゆっくりしてても!
サクタさん!お粥作るから!
横になっててね!」


「…すみません」



ふぅっーと、息を吐き
天井を見つめる


私…事故に遭ってここに来たんだ
もしかしたら、中山さんは私の為に
助けを呼ぼうとして、事故に遭った?