君は私の太陽

連れてこられたのは…

「美容院…?」

「栞ちゃん、髪の毛長すぎ。だから暗く見られるんだよ」

「でも私はこのままで…」

「いいから」

そう言って引っ張り中に連れ出した。

「あら、光くん。いらっしゃい。あ、そちらの子は彼女かしら」

「違いますよ。あ、この人は俺がいつもお世話になってる、菊池由美子(きくちゆみこ)さん」

「どうも」

優しく微笑む菊池さん。とても綺麗な人だった。

「は、はじめまして…藤澤…栞…です」

「ふふっ、シャイな子なのね、可愛い」

「菊池さんこの子を明るくしたいんで、菊池さんにあとは任せてもらっていいですか?」

「分かったわ。じゃあこちらにいらっしゃい」

そう言って菊池さんの前の椅子に座る。
髪を切るなんて小学生の頃以来で、そもそもずっと伸ばし続けていた髪だから余計に緊張していた。