俺のそばから離れるな、とクラウスが耳打ちする。
「ーーー女よけだ」
その言葉に合点がゆく。
女嫌いのクラウスからすれば、令嬢たちに秋波を送られても、迷惑なだけだろう。フロイラを連れていれば、面倒が減らせる。
楽隊が優雅なワルツを奏でている。
男女がペアになり、輪になって踊り始める。
クラウスがすっと正面に回ると、手を差し出してきた。生真面目な表情だ。
「ーーーお手をどうぞ」
その手に、自分の手を重ねる。
導かれるまま、輪の中へ加わり踊り始める。
レッスンとは違う。やっぱり緊張する・・・
「なにも考えなくていい」
クラウスが顔を寄せてささやいてくる。
「俺だけ見てろ」
「・・・はい」
「ーーー女よけだ」
その言葉に合点がゆく。
女嫌いのクラウスからすれば、令嬢たちに秋波を送られても、迷惑なだけだろう。フロイラを連れていれば、面倒が減らせる。
楽隊が優雅なワルツを奏でている。
男女がペアになり、輪になって踊り始める。
クラウスがすっと正面に回ると、手を差し出してきた。生真面目な表情だ。
「ーーーお手をどうぞ」
その手に、自分の手を重ねる。
導かれるまま、輪の中へ加わり踊り始める。
レッスンとは違う。やっぱり緊張する・・・
「なにも考えなくていい」
クラウスが顔を寄せてささやいてくる。
「俺だけ見てろ」
「・・・はい」



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)