冷徹侯爵の籠の鳥~ウブな令嬢は一途な愛に囚われる~

だからなのか、とかえってリアネルの言葉で合点がいった気がする。

「ーーー小公爵様、光があればそこには影がございます」

「ーーー失礼、どういう意味でしょう」

「生きることも同じこと。辛いことや悲しいことは当然ついて回ります。いつも晴天の日ばかりではいられないでしょうから」

だからこそ自分は耐えきれず、一度はこの生を捨てようとさえした。いま目の前にいる青年には、想像もつかないことだろう。
そこから救いあげてくれたのはーーー

「たとえどなたからの申し出でであっても、ただわたしはここで暮らしたいのです。それがわたしの望みです」

この世界の残酷さを知るひとと。

お許しください、と小さな声で告げる。

すっと引こうとしたその手が、思いがけない力で引き留められた。

どころか、乱暴ともいえる強さで引き寄せられる。


えっーーー・・・ぁ・・・