俺に見つかったのが、運の尽きだ———

そのひとは言った。

「安逸な死など与えてやらん」


自分は浅はかで単純で愚かで幼稚な存在だと、痛烈に突きつけられる。

それは投げ縄のように食い込み、捕らわれ、身動きがとれなくなる。

死よりもなお昏い淵に追いつめられた、そんな心地がした。