【完】蜂蜜色のヒーロー。



言われてみれば確かに、デートってどんな服で行けばいいのか、さっぱりわからない。



『せっかくだから、可愛い服買いに行こうよ。路惟の誕プレも一緒に!』


『え、いや、でも……お金は残しておかないといけないし』


『服持ってないでしょ、あんまり。藍子ちゃん(私のお母さんの名前)に正直に言ってみ。お金くれるよ』


『えっ? な、なんで?』


『いーから!』



という、謎の葵の後押しにより、金曜日の夜、ごはんが終わったあとにお母さんに正直に、日曜日のことを伝えてみた。



私に告白してくれた、御津くんっていう男の子の誕生日が7日の日曜日で。


その日は、彼のリクエストでデートに行くことになって。


明日はその服を葵と買いに行きたいんだけど、お金を貸してもらいたい。


そのあとのお小遣いで返すから───と伝えると。