「“嫌いじゃない”んだ。好きなわけでもなくて」 「……えっ」 「俺は、妃莉が好きなんだけど。妃莉は、やましい意味を抜いても、好きとは言えないんだ。道のりなげえな」 ……そっか。 彼は、ちょっと拗ねただけで、別に興味なかったわけじゃないんだ……! 「ごめんね。ちゃんと好きだよ。まだ、恋のほうはわかんないけど」 「そう。てか、準備できたなら、ふたりで行こう。間違えた部屋入ったら、やだし」 「わかった」