「あ、手……もう大丈夫だよ」 「はぐれたら困る」 「え、でも……」 「それに、心地いいし、つないでたい。妃莉が嫌なら離す」 くるりとこちらを見た御津くんは、さっきまでと同じように無表情なのに、その目にはどこか、甘えるような光があって。 緊張しながら、ううん、と首を横に振ると、再び正面を向きながら、御津くんは力を込めて、つなぎ直した。 「妃莉、髪きれい」 「えっ? ……そうかな」 「うん」