あのあと結局、欠席扱いにこそならなかったものの、HRから遅刻をするなんてありえない、と担任にみっちり怒られた。



放課後、原稿用紙2枚分の反省文を書かされるはめになったけど、朝に仲直りして、しかも付き合えるようになったから、まあいっか、と割り切った。


……いや、自業自得なんだけど。



「それにしても、あの路惟が恋とはねえ……今でも信じらんねえよ」


「……お前はひとをなんだと思ってんだっつーの」


「え、不器用で無関心で無表情で───ってえ!」



淡々と自分の親友の悪口を言う生真くんの頭をはたいた御津くんは、思いきり睨みをきかせた。



「そう言えばね、妃莉聞いて」


「ん? なに、葵」


「ふたりのこと祝う前に、祝ってもらいたいことがあるんだ〜」