御津くんは、映画の中のヒーローよりもずっとカッコよくて、優しくて……確実に私のなかで、大きくなっていくひと───。
映画を観始めて早10分───ヒロインとヒーローが出逢うシーンで、こてんと私の左肩になにかが乗った。
驚いてそっちを見てみると、私の肩に頭を預けて、すやすやと気持ちよさそうに眠る御津くんがいた。
……は、早すぎるよー!!
寝ないように頑張る、って言ってたくせに、まだなにも進展が起こらないまま、寝ちゃうなんて。
やっぱり、私のためにこの映画を観てくれたんだね……。
実は、4人で会話をしたときには続きがあって……。

