わかってる。
ワカが塁くんのこと大事だってことも。
あたしのことを大事にしてくれてるってことも。
「先輩殴るわけにいかないでしょ。大丈夫だよ」
「俺さ、許せねぇのに塁さんのことはだいすきなままなんだよ」
ワカがあたしの手をぎゅっと握る。
「うん。わかるよ。あたしだって塁くん大好きだもん」
「好きの種類ちげーよ」
ワカがいつもの笑顔で笑う。
よかった。
ワカが笑顔で。
「思い出したんだ。はじめてベランダであった時…」
「ん?」
「空を見てね、会いたい人が南のほうにいるって塁くんがいってたの。だから気づかなかったあたしが悪いんだよ」
あの時、空をみて想ってたのは。
彼女のことだったんだ。
「瑛梨奈…」
「たぶん、彼女と同じベランダから出てくるあてしに彼女を重ねてたんだろうね」
「そうかもな…」
あたしたちは空を見上げた。
ワカが塁くんのこと大事だってことも。
あたしのことを大事にしてくれてるってことも。
「先輩殴るわけにいかないでしょ。大丈夫だよ」
「俺さ、許せねぇのに塁さんのことはだいすきなままなんだよ」
ワカがあたしの手をぎゅっと握る。
「うん。わかるよ。あたしだって塁くん大好きだもん」
「好きの種類ちげーよ」
ワカがいつもの笑顔で笑う。
よかった。
ワカが笑顔で。
「思い出したんだ。はじめてベランダであった時…」
「ん?」
「空を見てね、会いたい人が南のほうにいるって塁くんがいってたの。だから気づかなかったあたしが悪いんだよ」
あの時、空をみて想ってたのは。
彼女のことだったんだ。
「瑛梨奈…」
「たぶん、彼女と同じベランダから出てくるあてしに彼女を重ねてたんだろうね」
「そうかもな…」
あたしたちは空を見上げた。



