「瑛梨奈なににやけてんの？」



向かいでお昼を食べてた有紗が怪訝な顔になる。



「ん？明後日大学の友達に会えることになったから」


「あ、そうなんだ。あれ？彼氏？遠距離だっけ？」


「彼氏は明日ー」



彼氏が神奈川にいることだけは有紗に話してあった。



「いいなー。彼氏。あたしもほしいー」



ぶーっと頬を膨らませる。



「有紗も選ばなければすぐ出来そう」


「んー。選ぶってもそこまで面食いなわけじゃないけどさぁ。でも、若松くんみたいな人だったら最高だよね」


「そ、そうかぁ…」



ワカと付き合うとかそういう話しになるとなんだか大学時代を思い出して切なくなってしまう。



「ま、若松くんになんて会えるわけないけど」



有紗が言うのを聞いて、あたしはすごい人と友達だったし付き合ってた過去もあるんだなぁと思う。



「会えたらどうする？」



なんてどうでもいいことまで聞きたくなってしまう。