「うん。ありがとう。でも、塁くんも練習とか試合で結構おそくまでやってるみたいだし、体に気をつけてね?」


「ありがとう。来年さ、Fの二軍との練習試合組んでもらってんだ」


「え?そうなの?」


「うん。賢さんに頼み込んだらやりたいなって思ってたみたいでさ」


「賢さんってマネージャーだっけ?」



前にグラウンドへ行ったときワカと話してたのをおもいだす。



「そう。マネージャー」


「アピールなるじゃん」


「うん。だいたい9月ぐらいって言ってたからほんとラストチャンス」



塁くんが北海道のチームにくるために頑張ってくれてる。
それだけでうれしかった。



「ワカが二軍なら対決ありかもね」


「だなぁ。あいつなら後半には一軍いってそうだし、いっててほしいけど。あいつの球を打つってあんまなかったし対戦してぇなぁ」



ワカと塁くんはずっと同じチームだったから対戦なんて有り得ないことだったもんなぁ。



「すぐに追いかけるから」



そうあたしを強く抱きしめる。
塁くんとなら大丈夫。
あたしは自分にそういい聞かせた。