空と君とダイヤモンドと

「なぁ、瑛梨奈。俺にはもうチャンスない…?」



ジリジリとちかづいてくるワカにドキドキしっぱなしで。



「ワカ、近い…」


「やだ。ほかの人のものになるのやだ」



聞き分けのない子供のように〝やだ〟を連発する。



「パレード終わったら塁くんに話があるって言われてるの」


「告白、だよな…」


「たぶん…」



はぁーっと深いため息をつく。



「塁さんのものになったらもう何もできないから」



〝今だけ〟



と耳打ちをして、あたしを壁に押し付ける。



「ちょ…ワカ」


「無理。黙ってよ」



あたしの唇に手を触れる。



「ごめん、我慢できなくて」



そう告げたかと思うとあたしの唇に軽くキスを落とす。



「ワカ…ちょ…んっ」



あたしの言葉なんて聞こえてないかのようにもう1度唇を奪われる。
今度はさっきよりも長く熱く。



「んっ…やっ…んっ」



離れなきゃって思ってるのにワカのキスに翻弄されて
離せない自分がいる。