「いい話ですか?」
〝話〟
前の話は悪い話をしようとしていたという塁くん。
今度はいい話なのだろうか。
「たぶんね」
意味深に微笑む。
その微笑みが格好よくてあたしのドキドキが増す。
「塁くん、ずるい」
「なにが?瑛梨奈ちゃんほどじゃないよ」
「あたしはズルイことしてないよ…」
塁くんはいつもあたしの心を持っていく。
入学してからずっと。
好きになってからずっと。
「ふっ。瑛梨奈ちゃんは分かってないな」
おでこを突っつかれる。
その触られたところさえも熱く感じる。
「ほら、ボールに書いてもらうんでしょ?」
背中を押される。
「…うん」
ワカがフェンスに寄りかかって待っているのでそこまで走っていく。
「いつか俺が有名になっても売るなよ?」
なんて笑いながら名前と優勝!って書いてくれた。
「ありがとう。大事にする」
本当にこれは宝物だよ。
ワカからもらったたくさんの宝物のうちの一つ。
〝話〟
前の話は悪い話をしようとしていたという塁くん。
今度はいい話なのだろうか。
「たぶんね」
意味深に微笑む。
その微笑みが格好よくてあたしのドキドキが増す。
「塁くん、ずるい」
「なにが?瑛梨奈ちゃんほどじゃないよ」
「あたしはズルイことしてないよ…」
塁くんはいつもあたしの心を持っていく。
入学してからずっと。
好きになってからずっと。
「ふっ。瑛梨奈ちゃんは分かってないな」
おでこを突っつかれる。
その触られたところさえも熱く感じる。
「ほら、ボールに書いてもらうんでしょ?」
背中を押される。
「…うん」
ワカがフェンスに寄りかかって待っているのでそこまで走っていく。
「いつか俺が有名になっても売るなよ?」
なんて笑いながら名前と優勝!って書いてくれた。
「ありがとう。大事にする」
本当にこれは宝物だよ。
ワカからもらったたくさんの宝物のうちの一つ。



