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「ん…」



目を覚ますとすっかり暗くなっていたようで。



「ん?」



起きようとするとお腹のあたりがなんだか重たい気がする。



「良基?」



起き上がれないので声をかけるも反応がない。
代わりに規則正しい寝息が聞こえるが良基ぽくはない。



「え?」



手触りで確かめようと触れるとどこか柔らかい髪の毛。



「瑛梨奈?」



いるはずもない好きな奴の名前を呼ぶ。



「ん?わ、か?」



聞こえて来た声にバッと起き上がる。



「いたっ…」



俺が起き上がった表紙で瑛梨奈が落ちたらしい。



「ごめっ…大丈夫?」


「うん」



俺が差し出した手を取って立ち上がる。



「なんで、瑛梨奈が?」


「良基がバイトだから看病してくれって」


「…あいつ」



俺の気持ち知ってて言いやがる。
そんなのありがた迷惑だよ。
瑛梨奈はこっちを向いてはくれないんだから。