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〝瑛梨奈、俺と付き合わないか？〟



何度目かわからないワカからの言葉。
もちろんあたしが好きなのは塁くん。



「ワカのこと1番じゃなくてもいいの？」



あたしは気がついたらこんなことを口にしていた。



「え？それって…」


「塁くんのことは絶対に忘れられない。でも、ワカのこと好きだよ」



いまのあたしの気持ちすべて。
だって本当なんだもん。
塁くんより好きになることはないと思うんだ。
でも、ワカのことも好き。
こんな考えずるいのかもしれないね。



「それでいいよ。いい。俺が1番じゃなくたっていい」



ぎゅっとワカに捕えられる。



「ワカ…」


「瑛梨奈と一緒にいられるなら俺のこと好きじゃなくたっていいくらいなのに。２番目でもいいから好きって言ってもらえるなら俺はそれで十分だから」



ワカの真剣な想いにあたしの瞳からボロっと涙がこぼれ落ちる。