「瑛梨奈…」



俺は震えてる瑛梨奈の手を取る。


怖かったんだなさっきの。



「怖かったんだな?」



瑛梨奈の頭を撫でる。



「怖かった…目つきが異常だったんだもん」


「こんな時間に1人で出歩くなよ」



瑛梨奈の手を握ったままコンビニ内を歩く。



「飲み物がなくて…」



ショボンとした顔ですら可愛いなと感じてしまう。
そして、俺を頼ってくれたこの手が愛おしい。



「そーいう時は一緒に行ってやるから言えよ。今度から」


「…うん」


「まぁ、今回は言える状況じゃなくしたのは俺だから。ごめんな」



俺の言葉に首を横に振る瑛梨奈は下を向いてて表情は見えない。



「これ買ってくるから待ってて」



瑛梨奈の頭をポンっと撫でてレジへと歩く。



こうして瑛梨奈にまた話せることが嬉しくて仕方ない。
瑛梨奈が怖い思いをしたからなんだけど。
不謹慎だけど顔が綻んでしまう。