「お前いっつも一方的すぎん…って唯!?」



走ってきたみたいでワカの肩が揺れている。



「コンビニで偶然会ったの」


「そうなんだ…」



〝もう来るな〟そう言ってしまったからかワカはどこか気まずそうな顔をする。



「ワカ、唯ちゃんの気持ちちゃんと聞いてあげて」


「え?」


「言わせないまま遠ざけることは一番ダメだよ」



自分がそうさせたくせに。
あたしはどこまでも偽善者なんだ。



「わかった。唯の気持ち聞くよ」


「じゃああたしは先に帰るわ」



2人に背を向けて歩きだそうとするが



「瑛梨奈もいて」



ワカの言葉に足を止める。



「あたしがいるのはちょっと唯ちゃんに申し訳ないよ。ワカ」


「いいです。いてもらって構いません」



先ほどまでよりもだいぶ力強い声になっている唯ちゃん。



「じゃあ…」



しょうがないのでその場に立ち止まる。



「ここじゃああれだし、そこの公園行こう」



あたしがそう告げて歩き出すと2人も後についてくる。