空と君とダイヤモンドと

「この辺こんなお店しかないけどいいかな?」


「全然大丈夫だよ」



来たお店は小さな小料理屋。
あたしが小さい頃から頻繁に来ていた場所で
大好きだった星那の実家でもある。



「こんなとこで悪かったな」



お盆で頭をぽんっと叩かれる。



「星那!」


「久しぶり。そのうちグラウンド行こうと思ってた」


「相変わらずかっこいいね」



久しぶりにみた星那の姿に素直に言葉が出る。



「めっちゃ不機嫌オーラ出てるからあまり言わないほうがいいんじゃ?」



星那が可笑しそうに笑いながらメニューを広げる。



「ここ、こいつの店だったのかよ」



ワカは顔にですぎなぐらい不機嫌度MAX



「まぁまぁ、あたしいつものね!ワカも同じのにする?メニューにないやつなんだよ」


「じゃあそれ」


「幼なじみ軍団にしか出さねーけど、仕方ないから出してやる」



星那がそう言うと厨房に向かう。