ふんわりとしたピンクのミニドレスを着て、いつもはしないヘアアレンジをして。 お見合い写真のように別人に変化したあたし。 「蛯原くん……気に入ってくれるかな?」 ボソッとその言葉が口をついて出る。 あたし、蛯原くんのことしか考えてないや。 考えすぎは良くないよね。 その後、あたしの心配をよそに、着々と時間は進んだ。 時間より少し前にやってきた蛯原くんは、別人のあたしを見ても何も言わなかった。 「初めまして、蛯原遥です」 ただ一言、優しい顔で名乗っただけだった。 ……ということは。