大翔先輩は、黙々と歩いて行く。そして、急にピタッと立ち止まる。

「今日の試合、出んの?」

 いきなり聞いてきた。

「あー、はい、多分…」

「そっか、頑張んなよ」

「あ、ありがとうございます!」 

 フッとした笑みを浮かべてきた。話しやすい人だなと思った。……小さいせいかな。