「……え?」
「松永は、ただ人と関わることが怖いだけだ。
怖くて怖くて、臆病になってしまってるんだ。
本当はみんなみたいに、普通の楽しい生活を送りたいと思ってる。
ひとりは寂しくて……
だけど、心を開きたくても開けない。
過去のトラウマのせいで、松永は誰かと関わることに壁を作ってしまったんだ。
誰も自分を傷つけないように、自分で自分を守ってるんだ。
だけどそれは……“ひとり”という寂しさがついてくる。
それを自分で「寂しい」と思わないように、自分自身で「面倒」だと変換してるんだ。
(寂しいと思ってしまったら、虚しくなるから……)
俺に興味を持ったのも、近づいたのも関わりを持とうとしたのも
本当はひとりの寂しさを、誰かと共有したかったからだ。
誰とも関わろうとしない俺を、松永は少しだけ「安全」だと感じ取った。
そして、「自分はひとりじゃない」という安心感を得ようとした。
「自分だけじゃない」
「自分だけがひとりなわけじゃない」
「きっと自分以外にも、同じ感情の人がいる」
……と。
本当は……本当は、関わりたいんだ。
独りは嫌なんだ。
差し伸べられた手を掴みたいのに
振り払ってしまうのは……
「傷つきたくない」っていう感情が、邪魔してくるからなんだ……。」


