「でも悪いけど私、しろがねくんに興味持っちゃった。」




無反応を続ける彼に、私は続けた。




「私、しろがねくんが転校生だからとかそういう意味で興味持ったんじゃなくてね、私と同じ匂いがしたの」




私はすくっと立ち上がり、柵に手をかけ屋上からの景色を見ながら話す。




「『誰とも関わりたくない』って、しろがねくんはそんな目をしてた。


どうしてそんな目をするのかは知らないけど、私も同じだからわかるの。


人ってさ、ちょー理不尽。


ちょっとしたことを欠点として、それを責める。


欠点なんて、絶対ひとつはあるのにさ。


いろいろ考えるのめんどくさいから、人と関わるのやめたの。


私は誰とも関わらない。


いろいろ考えなくていいし、その方が楽。


私は一人があってるって実感したよ」