ぬくもりをキミに




俺は小さい頃から、人の心が読める力を持っていた。




それを知った者は避けていき、




仲良くしていた友達も、手のひらを返したように近づかなくなってしまった。




『俺は必要のない人間』




そう、ずっと思ってきたのに……




なのにこの女は、『救われる』と言った。




その言葉を、俺は信じてみていいのだろうか。




出会って三日で、まだお互い何も知らないのに




俺はこいつを、信じてみていいのだろうか。