ぬくもりをキミに




「…………お前、クラスのやつと食べなくていいのかよ。」




ふと気になったことを、聞いてしまった。




「いーの、友達とかいないし。作んない!」


「俺にはこんなに話しかけてくるのに……」


「だって、しろがねくんはみんなとなんか違うんだもん」


「…………っ」




こいつも、俺と同じこと思ってたのか。




「…………へぇ。」


「私は、うわべで付き合うなんてめんどうなこと嫌いなの。本当の友達とかだったら嬉しいけど……そんな簡単にできないし。」


「…………」




また、変に共感できる。




この女には、なにか過去に何かあったのだろう。




「…………でも、一人でいたら一人でいたで、なぜか浮いてしまう。誰かとつるむことが普通だなんて、みんなどうしてそう思うんだろう。」


「…………」


俺は何も言わずに、ただ話を聞いていた。