ぬくもりをキミに




私は引っ込めた手を戻して、またお弁当を食べ始める。




何事もなかったかのように。




「そういや昨日、テレビ見てたらさ〜」




「離れねぇのかよ」




私がなにか会話を持ちかけようとすると、しろがねくんが遮ってそう聞いてきた。




「どうして?」


「だって俺、今お前に失礼なことしただろ。」




なんだ、そんなこと思ったの。


機嫌悪くしたかと思った。




しろがねくんは、何を考えているのかわからない。




わからないから、知りたい。