「…………で、なんで今日もここにいるんだよ」
「なんでって、なんで?」
私は今日のお昼休みもしろがねくんを追って屋上までやってきた。
「いや、なんかふつーに隣で弁当食ってるけど、なんでそんなに普通にできるの。もっと遠慮ってもんとかないの」
「えー?だって、しろがねくん、一人じゃ寂しいんじゃないかと思って」
「寂しかねぇよ」
「うん、言うと思った。……まぁ、寂しいのは私か。」
冷たくあしらうしろがねくんに、ははっと笑う私。
「…………」
またしろがねくんは黙ってしまった。
「なーんてね!まぁまぁ、私たちの仲じゃないですか♪」
「…………まだ俺、転校してきて二日目なんですけど。」
「わぉ、まだ二日目だったんだ!気が付かなかった!」
「…………」
私たちは屋上の、昨日と同じ場所で座って会話をする。
しろがねくんは相変わらず私の顔を見てくれないけど、
だいぶ話してくれるようになった。
クラスでは全然話してくれないし、
休み時間も話しかけるなオーラがすごくて誰も近寄らせないから、
私も話しかけない。
でも、屋上でなら案外すんなり話してくれるから、少し驚きつつもあるけど、嬉しかった。