「えっと、もしかして今の先輩が好きな人?」
私はコクリと頷いた。
「どこで、どんな感じに出会ったのさ?てか、名前なんなの?」
「名前はね、和希先輩。私女子テニス部じゃん?和希先輩は男子テニス部の部長なんだ」
「うんうん、それで?」
麻友が、とても興味津々で相づちを打ってくる。私は話を続けた。
「特に目立った感じの人じゃないけど、元々、薄っすらと認識してた」
「ふむふむ」
「ついこないだの大会で、初めて話してさ、優しいし、話し合うなーって思って…」
私は少し照れくさそうに言った。
「なんだーん、思ったより普通じゃーん!」
麻友はそう言いつつ、とてもニヤニヤしていた。