「茂~・・・あなた、いい加減に就職しなさいよ。」

「お~・・・。」

 母親の声が青山の耳にこだまする。

 カミレンジャーを解雇されて、早2週間。

 青山は家で呆然とすごす日々を送っていた。

 今までバイト三昧だったが、いい加減に就職しようと頑張ってみるものの、中々これがみつからない。

 学歴、職歴、技能・・・企業が求める技能を青山はその全てを持ってなかった・・・。

 ためしに、ロボットの操縦・・・等と履歴書に書いてみたが、企業側にものすごく怒られた。

 まぁ、当然の結果だろう。

「俺・・・普通の生活に戻ったんだな・・・。」

 なんだか、それがまだ信じられなかった・・・。

 つい先日まで、誘拐だ、殺人事件だ、市長選挙だ・・・と騒いでいたのが、ウソのようだった・・・。

 心のどこかでは、望んでいたはずだったのに・・・いきなり、なくなるととても、寂しい・・・。

「仕方ない・・・またバイトで我慢するか・・・。」

 結局、青山はまた昔のコンビニバイトの生活に戻って行った・・・。