あ、座る時にチラッと横を向くと、そこには桃川さんと美紀ちゃんが立っていました。
ムムム?
2人が私を見て笑い合ってますよ!
う~。
桃川さんが笑うのはともかく、美紀ちゃんが笑っているのが正直ちょっとヤだなと思ってしまいました……。
「こんだけか。先輩たち誰も入んねーのかな」
石田さんがそう言いながら周りを見渡します。
どうやらそのようです。
4年生は他の班にばらけてます。
「ま、いっか。ヘタに先輩たち入るとやりづれぇしな」
石田さん、しめしめといった表情でこっそりとつぶやきました。
「なぁ、どうする?3・4・5ってみんな大丈夫なの?」
石田さんがみんなの顔を見ます。
「あ、私、3日と4日はちょっと……」
隣に座りながら、美紀ちゃんが言いにくそうに口にしました。
え……。
あ、ヤバイ!
思わずカオがにやけそうになってしまいました!
ああああ。イジワルな私。めっ!
チラッと前の列に座った桃川さんを見たんですけど、平然としています。
そうですよね、もうご存知ですよね。
「すみません……」
美紀ちゃんは本当に申し訳なさそうに石田さんに向かって謝っています。
「いやいや、いいよいいよ。なっ」
んあ!?
なんてことですか!
石田さんがすっごい意味ありげな表情で私を一瞥してきましたよ。
ぎろりんちょ!
私なりに睨み返してみましたけど、石田さん、まったく意に反していません。
それどころか、ますますニヤニヤしてます。
ムッカ!
……でも、美紀ちゃんが二日間だけでも来ないのはすごーくありがたいです。
本当に私性格悪いですね。
ヤなカンジだな、私。

