「まさか智志くんのとこに連れていかれるなんて思ってなかった」



愛來が複雑そうに言う。



「だろうな。てか、耐えれねーなやっぱ」



エレベーターに入ってすぐ愛來を抱きしめる。



「星那?」


「他の男に抱きしめられてるってきついのな」



自分からいったくせに
心は正直で。


本当なら1秒ぐらいでふたりを引き離したくて。



「星那…」


「愛來、もう他の男に抱きしめられるのはないから」



愛來の唇に自分の唇をあわせる。



「ん…」


「俺も愛來もこれが最後の恋だから」



俺の言葉に愛來が顔を赤くする。


「いつか本物あげるから」



俺はポケットか丸いものを出して
愛來の指にはめる。



「これで男よけ完璧」