「一生懸命とったわけでもないのにストンってきたの」


「はは。智志が複雑そうだったの覚えてる」



星那が思い出したように言う。



「たしかに微妙だよね。元カノに渡るとか」


「まぁな。あいつの場合は気持ちずっと残ってるからな」



星那がはぁっとため息をつく。



「やめてー。それ言うの」



星那の頭を叩く。



〝由月と結婚するけど、愛來のことはずっと好きだから〟



結婚する前に言われたんだよな。



そんな智志くんも由月さんも今日はここにいる。



「あ、ブーケ」



星那が指さす。



「あっ」



ブーケを持っていたは。



「莱久さん」


「智志のときと同じ状況」



なんて星那が言うから、笑っちゃう。



「愛來。ずっと一緒にいような」



あたしの手を握る。



「うん。これからもよろしくね」


ずっとずっと結婚したって
冷める気がしないこの想い。
ずっと2人で行きていくんだ。


キミにぞっこん──



-Fin-