「そんな可愛いしてるとここで襲うぞ!」



あたしのおでこに自分のおでこをつける。



「やだー!変態!」



星那の胸のあたりをポコポコ叩く。



「嘘だって。そろそろフレンチ行こ?予約したんだよ」



あたしの手を掴む。



「うん!」



あたしも星那の手を握り返す。



そんなあたしに優しい目をして微笑む星那。
この表情はあたしだけのものにしたい。
なんて思ってしまう。

やっぱりあたしは星那が好きだから。
好きな人のことな独り占めしたい。
それが普通でしょ?



「ここだよ」



たどり着いたレストランはテレビで話題のところだった。



「ここ、全然予約とれないって…」


「半年も前からここだけは予約しといた」



恥ずかしそうに笑う。



「ありがとう。入ろ」



星那と二人手を繋いでお店に入る。


あたしの幸せをたくさん考えてくれるひと。
あたしはこの手を絶対離さない。


それほどまでにキミにぞっこん。